脊柱管が狭くなるとどこが痛む？症状が出やすい部位を解説します

こんにちは、整体院シェルパ・広島院の吉原です。お尻から太ももにかけての痛みやしびれが続いていませんか。歩くと症状が悪化し、休むと楽になる。そんな症状が出ているなら、脊柱管狭窄症かもしれません。でも本当に自分の症状がそれなのかと不安になりますよね。

実は症状が現れる場所によって、脊柱管のどのレベルで狭窄が起こっているか、どのタイプの狭窄症なのかがある程度推測できます。今日は30年以上の臨床経験をもとに、脊柱管が狭くなったときに痛みやしびれが出やすい部位とその特徴について詳しくお伝えします。

脊柱管狭窄症で症状が出やすい部位とは

脊柱管が狭くなると、神経が圧迫されて様々な場所に症状が現れます。多くの方が勘違いされているのですが、狭窄症だからといって腰だけが痛むわけではないのです。実際に痛みやしびれが出る場所は、圧迫されている神経の位置によって大きく異なります。

当院で長年診てきた経験から言えることは、お尻から下肢にかけての痛みやしびれが最も多いということです。腰そのものの痛みはそれほど強くなく、むしろ足の症状で悩まれている方が圧倒的に多いのです。

タイプ別に見る痛む場所の違い

脊柱管狭窄症には大きく分けて3つのタイプがあり、それぞれ症状が出る場所が異なります。馬尾型と呼ばれるタイプでは、脊柱管の中心部にある馬尾神経が圧迫されるため、両側のお尻や太もも裏、ふくらはぎに広範囲な症状が出やすいです。

一方、神経根型では脊柱管から枝分かれした神経の根元が圧迫されるため、片側だけに症状が現れます。お尻の外側から太もも裏、ふくらはぎの外側へと痛みやしびれが走るように広がっていきます。そして混合型では、両方の特徴を併せ持つため症状の出方も複雑になります。

腰椎レベルで異なる症状の放散パターン

脊柱管狭窄症がどの腰椎レベルで起こっているかによって、痛みやしびれが走る場所が変わってきます。例えばL3とL4の間で狭窄が起これば、太ももの前面から膝の内側にかけて症状が出やすいです。

最も多いL4とL5の間の狭窄では、お尻から太ももの後ろ側、そしてふくらはぎへと症状が広がります。さらにL5とS1（仙骨）の間では、お尻から太ももの裏側を通り、足の裏やかかとまで症状が及ぶこともあります。

症状が出る場所からわかること

症状が現れる部位を注意深く観察すれば、自分の状態をある程度把握できます。病院を受診する前に、どの場所にどんな症状があるのかをメモしておくと診察がスムーズになります。

片側か両側かで判断できるタイプ

症状が右側だけ、あるいは左側だけに出ている場合は、神経根型の可能性が高いです。特に立ち上がったときや腰を反らせたときに、片側のお尻から足にかけて電気が走るような痛みを感じるなら、その側の神経根が圧迫されていると考えられます。

反対に、両足に同時に症状が出ている場合は馬尾型の可能性があります。この場合は歩行時に両足のしびれや重だるさが強まり、少し休むと楽になるという間欠跛行が典型的な症状として現れます。

痛みの質と場所から見える重症度

お尻や太ももだけに症状がある段階では、まだ初期から中期の状態と考えられます。しかし症状がふくらはぎから足首、足の指先まで広がっている場合は、狭窄が進行している可能性があります。

さらに注意が必要なのは、足の裏の感覚が鈍くなったり、足の指に力が入りにくくなったりする症状です。これらは神経の圧迫が強くなっているサインですので、早めに専門家に相談されることをおすすめします。

歩くと症状が強まる理由

脊柱管狭窄症の特徴的な症状として、歩行時に痛みやしびれが強まるという点があります。これは立って歩いているときに腰が反る姿勢になり、脊柱管がさらに狭くなって神経への圧迫が強まるからです。

当院に来られる患者さんの多くが「スーパーで買い物をしていると足が重くなってくる」「バス停まで歩くのが辛い」とおっしゃいます。歩き始めは大丈夫でも、5分、10分と歩き続けるうちにお尻から太ももにかけての痛みやしびれが徐々に強まっていくのです。

前かがみになると楽になるのはなぜか

休憩して座ったり、カートに寄りかかったりすると症状が和らぐのも脊柱管狭窄症の大きな特徴です。これは前かがみの姿勢をとることで脊柱管が広がり、神経への圧迫が軽減されるためです。

自転車には乗れるのに歩くのは辛いという方も多いですが、これも同じ理由です。自転車に乗っているときは前傾姿勢になるため、脊柱管が広がって神経への負担が減ります。こうした日常の動作パターンからも、症状の特徴を読み取ることができるのです。

見逃してはいけない危険な症状

脊柱管狭窄症の多くは保存療法で改善が見込めますが、中には緊急の対応が必要なケースもあります。特に排尿や排便のコントロールが難しくなってきた場合は、早急に医療機関を受診してください。

また会陰部（股の間）のしびれや感覚が鈍くなる症状が出た場合も注意が必要です。これは馬尾神経が強く圧迫されているサインですので、症状が進行する前に専門医の診察を受けることが大切です。足の筋力が急激に落ちて、つま先立ちやかかと歩きができなくなった場合も同様です。

当院での検査と改善アプローチ

整体院シェルパでは、どの部位にどんな症状が出ているのかを詳しくお聞きし、独自の多角的検査で原因を特定していきます。脊柱管狭窄症と診断されても、実は姿勢の崩れや筋力バランスの乱れが症状を悪化させているケースが非常に多いのです。

当院では反り腰の改善、股関節の正しい使い方の習得、歩行パターンの修正など、根本的な原因にアプローチします。足底重心測定器を使った検査で体のバランスを可視化し、あなたの症状に合わせた施術計画を立てていきます。

手術を避けたい方にこそ知ってほしいこと

医師から手術を勧められたが決断できずにいる方も多くいらっしゃいます。確かに重症例では手術が必要なこともありますが、多くの場合は保存的な治療で改善が期待できます。

開院以来、当院には脊柱管狭窄症の方が数多く来院されていますが、丁寧な検査と適切な施術によって日常生活を取り戻された方をたくさん見てきました。症状が出ている場所や程度によって改善までの期間は異なりますが、あきらめずに取り組むことが何より大切です。

痛む場所を把握することが改善の第一歩

脊柱管狭窄症でお尻や足に痛みやしびれが出ている方は、その症状の出方をよく観察してみてください。片側なのか両側なのか、どこからどこまで広がっているのか、どんなときに悪化するのか。こうした情報が、原因を特定し適切な治療につながる大切な手がかりになります。

長く歩けない、旅行を楽しめない、買い物も辛いといった日常生活の制限は、本当につらいものです。でも原因がわかれば改善への道筋が見えてきます。当院ではこれまで30年以上の臨床経験で培った検査技術と施術技術で、あなたの症状改善をサポートします。

一人で悩まずに、まずは気軽にご相談ください。あなたの症状がどこから来ているのか、どうすれば改善できるのかを一緒に考えていきましょう。痛みやしびれから解放されて、またやりたいことを楽しめる日々を取り戻すお手伝いをさせていただきます。