脊柱管狭窄症で歩けなくなる前に知るべきこと

こんにちは、整体院シェルパ・広島院の吉原です。「少し歩くと足がしびれて休憩が必要になる」「買い物に行きたいけど途中で座り込んでしまうのが不安で外出を控えている」このような悩みを抱えている方が最近とても増えています。もしかすると、あなたもそのお一人かもしれませんね。

実は、このような症状は脊柱管狭窄症という状態が原因で起こっていることが多いのです。特に50代以降の大人の方に多く見られ、放置すると日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。当院にも毎月、このような症状で悩まれている方が多数来院されていますが、適切な施術を受けることで改善されている方がたくさんいらっしゃいます。

大人に多い脊柱管狭窄症とは何か

脊柱管狭窄症というのは、背骨の中を通っている神経の通り道が狭くなることで、神経が圧迫されて様々な症状が現れる状態を指します。特に腰の部分で起こりやすく、腰部脊柱管狭窄症と呼ばれることもあります。厚生労働省の調査データによると、広範脊柱管狭窄症として特定医療費の医療受給者証を持つ方だけでも約5,000人以上おり、実際には認定基準に満たない軽度から中等度の症状で悩んでいる方を含めると、その数は数十万人にのぼると推定されています。

この症状は60代以降の男性に特に多く見られますが、女性でも閉経後に発症するケースが増えています。長年の姿勢の悪さや筋力の低下、加齢による骨や靭帯の変性などが複雑に絡み合って発症するため、単純に年齢のせいだけとは言えません。実際、当院には50代から80代まで幅広い年齢層の方が来院されており、それぞれの生活背景や体の使い方によって症状の現れ方も様々です。

脊柱管狭窄症の特徴的な症状

脊柱管狭窄症には他の腰痛とは異なる特徴的な症状があります。最も代表的なのが間欠性跛行と呼ばれる症状で、しばらく歩くと足やお尻に痛みやしびれが出てきて、少し休むとまた歩けるようになるというパターンを繰り返します。多くの方が200メートルから300メートル程度歩くと症状が出始め、ベンチなどで前かがみになって休憩すると楽になるとおっしゃいます。

また、立ちっぱなしの作業がつらくなることも特徴的です。台所で料理をしている時や、買い物でレジに並んでいる時などに、腰やお尻、太ももの裏側に重だるさやしびれを感じることが多くなります。興味深いのは、前かがみの姿勢をとると症状が楽になるという点です。そのため、自転車に乗る時やカートを押して買い物をする時は比較的楽に動けるという方が多いのです。

さらに進行すると、夜間に足のしびれや痛みで目が覚めることもあります。睡眠が妨げられることで日中の疲労感が増し、活動量が減ってさらに筋力が低下するという悪循環に陥ってしまいます。そして最も注意すべきなのは、この症状を放置すると足の筋力が低下したり、排尿や排便のコントロールが難しくなることもあるという点です。

脊柱管狭窄症の本当の原因を知る

開院以来、当院には本当に多くの脊柱管狭窄症の患者さんが来院されています。30年の臨床経験から言えるのは、脊柱管狭窄症の原因はひとつではなく、複数の要因が複雑に絡み合っていることがほとんどだということです。これを理解していないと、どれだけ治療を続けても根本的な改善には至りません。

体のバランスの崩れが引き起こす問題

脊柱管狭窄症の方を検査すると、ほぼ全員に共通して見られるのが反り腰の姿勢です。腰が過度に反ることで脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されやすくなります。しかし問題はなぜ反り腰になっているのかという点にあります。多くの場合、股関節が正しく使われていないことが根本にあるのです。

股関節の動きが悪くなると、その分を腰で代償しようとして腰が反ってしまいます。また、足指が使えていなかったり、足首の動きが悪かったりすると、歩行時のバランスが崩れて腰への負担が増大します。さらに腹筋が弱いと骨盤を安定させることができず、これも反り腰を助長する原因となります。

日常生活の中に潜む原因

デスクワークや車の運転など、長時間同じ姿勢を続けることも大きな要因です。座っている時間が長いと股関節の前側の筋肉が硬くなり、骨盤が前傾して反り腰になりやすくなります。また、農作業や庭仕事のように中腰の姿勢を繰り返す作業も、腰部に継続的な負担をかけて症状を悪化させます。

歩き方が悪いことも見逃せません。足の外側に体重をかけて歩いていたり、すり足のような歩き方になっていたりすると、上半身と下半身のバランスが崩れて脊柱管への圧迫が強まります。これらの要因が複数重なることで、神経の通り道がさらに狭くなっていくのです。

病院での一般的な治療とその限界

多くの方が最初に病院を受診されますが、そこで提案される治療法にはいくつかのパターンがあります。まず薬物療法として痛み止めの内服薬や注射、湿布などが処方されます。これらは確かに一時的な痛みの緩和には効果がありますが、根本的な原因を解決するものではありません。長期間服用することで胃腸障害などの副作用が出ることもあります。

物理療法として電気治療や温熱療法が行われることもあります。血行を促進して筋肉の緊張を和らげる効果はありますが、これもあくまで対症療法であり、姿勢や筋力バランスの問題は改善されません。理学療法士による運動療法が処方されることもありますが、現在の保険診療の枠組みでは腰部周囲に限定された運動になることが多く、全身のバランスを整えるところまでは難しいのが現状です。

そして症状が重い場合には手術が勧められることもあります。神経の圧迫を直接取り除く効果はありますが、体への負担が大きく、合併症のリスクもゼロではありません。また手術をしても姿勢や体の使い方が改善されなければ、別の部位に負担がかかって再発する可能性もあります。

当院の脊柱管狭窄症へのアプローチ

脊柱管狭窄症を改善するためには、原因をつきとめることが何よりも重要です。原因がわからないまま治療を進めることは、コンパスを持たずに山に登るようなもので、行き当たりばったりの治療では改善は見込めません。だからこそ当院では、何よりも検査を重要視しているのです。

徹底した検査で原因を特定する

初回の来院時には、まず詳しくお話を伺います。いつ頃から症状が出始めたのか、どんな時に症状が強くなるのか、過去にどんな治療を受けてきたのか、日常生活でどのような動作が多いのかなどを丁寧にお聞きします。この情報が原因を特定する上で非常に重要な手がかりとなります。

その後、足底重心測定器であるピドスコープを使って足裏の重心バランスを確認します。また、姿勢の写真撮影や歩行の動画撮影を行い、体のどこに歪みがあるのか、どのような動きのクセがあるのかを可視化していきます。さらに整形外科的検査や筋力検査、関節の可動域チェックなども実施して、多角的に体の状態を評価します。

一人ひとりに合わせた施術計画

検査結果をもとに、あなたの脊柱管狭窄症がなぜ起こっているのか、その原因を分かりやすく説明します。そして、どのような順序で施術を進めていけば最短で改善できるのかという計画を立て、改善までの期間や回数、料金の目安も明確にお伝えします。患者さん自身が自分の状態を理解し、目標を持って治療に取り組むことが根本改善への近道だと考えているからです。

施術は国家資格を持つ私が最初から最後まで一貫して担当します。施術者が変わることがないため、体の微妙な変化や症状の波を見逃すことなく、その時々の状態に合わせて最適な施術を提供できます。運動力学に基づいた当院独自のシェルパ式整体は、体に優しく負担の少ない施術法で、骨格の調整だけでなく筋力バランスの改善や正しい体の使い方の指導も含まれています。

日常生活で気をつけるべきポイント

施術を受けるだけでなく、日常生活での注意点を守ることも改善のためには重要です。まず、腰を反らす動作はできるだけ避けるようにしてください。洗濯物を干す時や高いところの物を取る時など、無意識に腰を反らしてしまいがちですが、この動作は脊柱管をさらに狭めて症状を悪化させます。

座る時には深く腰掛けて背もたれを使い、骨盤を立てるように意識します。ソファなどの柔らかい座面は骨盤が後ろに倒れやすいので、硬めの椅子を選ぶとよいでしょう。また、長時間同じ姿勢を続けないことも大切です。30分に一度は立ち上がって軽く体を動かすようにしましょう。

歩く時には、歩幅を小さくしてゆっくり歩くことを意識します。無理に長距離を歩こうとせず、症状が出る前に休憩を取ることが重要です。また、重い荷物を持つ時には、片方の手だけでなく両手に分散させたり、カートやリュックサックを活用したりして腰への負担を減らす工夫をしましょう。

自宅でできるセルフケア

当院では施術と並行して、自宅でできるセルフケアもお伝えしています。特に重要なのが、股関節の柔軟性を高めるストレッチです。仰向けに寝て片膝を抱え込むストレッチや、椅子に座って足首を回す運動などは、毎日続けることで効果が現れます。

また、弱った腹筋を強化することも大切です。ただし、一般的な腹筋運動は腰に負担がかかることがあるので注意が必要です。当院では、それぞれの方の状態に合わせた安全で効果的なエクササイズをご指導しています。温める場合には、腰だけでなくお尻や太ももの裏側も温めると効果的です。使い捨てカイロや温湿布を活用してみてください。

改善事例からわかること

当院で施術を受けられた方の中には、驚くような改善を見せる方がたくさんいらっしゃいます。70代の男性で、30年以上腰痛に悩まされ、趣味のゴルフもコルセットなしではできなかった方がいました。検査の結果、脊柱の側弯や下肢のバランス不均等、筋力低下などが確認されたため、骨格調整と筋力強化を計画的に進めていきました。

最初の10回ほどで日常生活での痛みがほぼなくなり、その後25回目までにはコルセットをした状態でゴルフができるようになりました。そして30回目を過ぎた頃には、コルセットなしでも痛みなくプレーできるようになったのです。現在は月に一度のメンテナンスで良好な状態を維持されています。

このように当院の整体施術と脊柱管狭窄症は非常に相性がよく、劇的に改善するケースも珍しくありません。大切なのは、早めに対処すること、そして原因を正しく理解して計画的に施術を受けることです。改善までの期間も症状の程度や発症からの期間によって異なりますが、早く始めるほど改善も早い傾向にあります。

手術を決断する前に知っておいてほしいこと

医師から手術を勧められて悩んでいる方も多いと思います。確かに重症例では手術が必要なこともありますが、多くの場合は保存的な治療で改善が期待できます。特に排尿障害などの重篤な神経症状が出ていない限り、まずは保存療法を十分に試してみる価値があります。

手術には一定のリスクが伴います。感染症や神経損傷などの合併症の可能性がゼロではありませんし、術後のリハビリにも時間がかかります。また、手術で物理的な圧迫は取り除けても、姿勢や体の使い方が変わらなければ、別の場所に負担がかかって新たな問題が生じることもあります。

当院には、他の病院で手術を勧められたけれど迷っていたという方が多く来院されます。そして適切な検査と施術を受けることで、手術をせずに日常生活を取り戻された方がたくさんいらっしゃいます。もちろん、すべてのケースで手術を避けられるわけではありませんが、決断する前に一度ご相談いただければと思います。

あなたの未来のために今できること

脊柱管狭窄症は放置すると確実に進行します。歩ける距離がどんどん短くなり、外出することが億劫になって、家に閉じこもりがちになります。そうすると筋力がさらに低下して、ますます歩けなくなるという悪循環に陥ってしまいます。将来、寝たきりや車椅子生活になるリスクも決して低くありません。

でも、適切な施術を受けることで改善する可能性は十分にあります。当院で施術を受けられた方々は、長時間歩いても痛みやしびれを気にせず過ごせるようになったり、趣味の旅行や釣りに安心して出かけられるようになったり、家族や友人との外出を楽しめるようになったりと、人生の質を大きく向上させています。

30年以上の臨床経験があるからこそできることがあります。独自の多角的検査で症状の根本原因を特定し、膨大な過去の臨床データベースの改善事例を分析し、最短で根本改善を実現できる根拠を見える化します。そしてその場しのぎではなく、治療計画に沿った毎回の治療を提供します。これが当院の根本改善を実現するための治療システムです。

一人で悩んでいても症状は改善しません。それどころか、私が16歳の時に経験したように、原因がわからないまま放置すると悪化してしまうことだってあります。だからこそ、症状に悩まされているあなたの不安に寄り添えるように、やりたいことができるように、検査を重視していますし、原因がわかることを誰よりも大事にしているのです。

もしあなたが、歩くことへの不安や将来への心配を抱えているなら、一人で悩まずにお早めにご相談ください。あなたの力になれるよう、全力でサポートします。症状が改善して、また自由に歩ける喜びを取り戻しましょう。そのお手伝いをさせていただくことが、私の使命だと考えています。