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こんにちは、整体院シェルパ院長の吉原和彦です。朝起きたときに腰やお尻、足に痛みやしびれを感じていませんか。夜中に何度も目が覚めてしまい、ぐっすり眠れない日が続いているかもしれません。脊柱管狭窄症でお悩みの方にとって、寝ている時間は体を休める大切な時間のはずなのに、逆に症状が悪化してしまうこともあります。
実は寝る姿勢を少し工夫するだけで、朝の痛みやしびれが驚くほど楽になることがあるんです。30年以上の臨床経験の中で、多くの患者さんが寝方を変えることで症状が改善されるのを見てきました。今日はそんな脊柱管狭窄症の方に向けて、楽に眠れる姿勢や寝具の選び方についてお話しします。


寝る姿勢を変えるだけで、朝の目覚めが驚くほど変わることがあります
脊柱管狭窄症は、背骨の中にある神経の通り道が狭くなって神経を圧迫する病気です。特に腰を反らせる動作で症状が強くなるという特徴があります。寝ているときも同じで、腰が反った状態が続くと神経への圧迫が強まり、痛みやしびれが出やすくなってしまうんです。
実際に当院に来られる患者さんの中には、夜間に足のしびれで目が覚めてしまう方が少なくありません。睡眠が妨げられると体の回復力も低下しますし、日中の活動にも影響が出てきます。だからこそ、腰への負担を最小限にする寝る姿勢を見つけることが、症状改善への第一歩になるのです。
寝ている間は無意識ですから、自分で姿勢をコントロールすることができません。そのため、寝始めの姿勢をきちんと整えておくことがとても大切になります。正しい姿勢で寝ることで神経への圧迫が軽減され、朝起きたときの痛みが和らぐだけでなく、日中の症状も落ち着いてくることが期待できます。
ここからは具体的にどのような姿勢で寝ればいいのか、詳しく説明していきます。人によって体の状態は異なりますので、いくつか試してみて、ご自身に合った方法を見つけていただければと思います。
脊柱管狭窄症の方に最もおすすめなのが、横向きに寝る姿勢です。この姿勢は腰の反りを防ぎ、背骨を自然なカーブに保つことができます。具体的には、痛みのある側を上にして横向きになり、両膝を軽く曲げてください。膝と膝の間にクッションや丸めたバスタオルを挟むと、さらに安定します。
この姿勢のポイントは、体を少し丸めるようにすることです。背中を丸めることで脊柱管が広がり、神経への圧迫が軽減されます。エビのように体を丸める姿勢をイメージしていただくとわかりやすいでしょう。抱き枕を使うとより楽に姿勢を保つことができますので、ぜひ試してみてください。
横向きが苦手な方や、どうしても仰向けで寝たいという方もいらっしゃるでしょう。その場合は、膝の下にクッションや座布団を入れて、膝を軽く曲げた状態で寝てください。こうすることで腰の反りが抑えられ、神経への負担が減ります。
クッションの高さは、膝が軽く曲がる程度が理想的です。高すぎると逆に腰に負担がかかりますので、バスタオルを何枚か重ねて高さを調整するのもいいでしょう。慣れるまでは違和感があるかもしれませんが、数日続けることで朝の痛みが和らいでくることが多いです。
うつ伏せで寝る姿勢は、脊柱管狭窄症の方には最も避けていただきたい姿勢です。うつ伏せになると腰が反ってしまい、神経を圧迫する原因になります。また首も無理な角度で曲がるため、首や肩にも負担がかかってしまいます。
また、仰向けで足を伸ばしたまま寝る姿勢も要注意です。この姿勢では腰が反りやすく、症状が悪化する可能性があります。もし仰向けで寝たい場合は、必ず膝の下にクッションを入れるようにしてください。
いくら姿勢を工夫しても、寝具が合っていなければ効果は半減してしまいます。マットレスは柔らかすぎず硬すぎない、適度な硬さのものを選びましょう。柔らかすぎると体が沈み込んで腰が反ってしまいますし、硬すぎると体の一部に負担が集中してしまいます。
目安としては、仰向けに寝たときに腰とマットレスの間に手のひらがギリギリ入る程度の隙間ができるくらいが理想的です。横向きに寝たときに背骨がまっすぐになるような硬さを選んでください。
枕の高さも大切です。高すぎる枕は首や肩に負担をかけ、低すぎる枕は頭が下がって全身のバランスが崩れます。横向きに寝たときに、首から背骨がまっすぐになる高さの枕を選びましょう。バスタオルを重ねて高さを調整するのも一つの方法です。
せっかく良い姿勢で寝ても、起き上がり方を間違えると腰に負担がかかってしまいます。起き上がるときは、いきなり上体を起こすのではなく、まず横向きになってから手で体を支えながらゆっくりと起き上がるようにしてください。
具体的には、仰向けの状態から膝を曲げて横向きになり、ベッドの縁に足を下ろします。そして両手でマットレスを押しながら、ゆっくりと上体を起こしていきます。この方法なら腰に負担をかけずに起き上がることができます。急いでいる朝でも、この一手間を惜しまないことが症状悪化を防ぐポイントです。
起き上がった後も、すぐに動き出すのではなく、ベッドの縁に座って深呼吸を数回してください。体が目覚めるまで少し時間をかけることで、突然の動作による痛みを予防できます。
寝る前に軽いストレッチを行うことで、筋肉の緊張がほぐれて楽に眠れるようになります。特におすすめなのが、仰向けに寝て両膝を抱えるストレッチです。この姿勢で20秒ほどキープすると、腰回りの筋肉が伸びて血行が良くなります。
ただし、痛みが強いときや、ストレッチをして症状が悪化するようであれば無理をしないでください。体の状態は日によって変わりますので、その日の調子に合わせて行うことが大切です。
今回ご紹介した寝る姿勢や寝具の選び方は、脊柱管狭窄症の症状を和らげるための基本的な方法です。これらを実践することで、多くの方が朝の痛みやしびれの軽減を実感されています。ただし、症状の程度や原因は人それぞれ異なりますので、ご自身に合った方法を見つけることが重要です。
もし寝る姿勢を工夫しても症状が改善しない場合や、日常生活に支障が出ている場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。当院では脊柱管狭窄症の根本原因を徹底的に検査し、一人ひとりに合わせた施術計画を立てています。睡眠の質が低下すると体の回復力も落ちてしまいますから、症状が軽いうちに対処することが大切です。一人で悩まずに、いつでもお気軽にご相談ください。

